今年の秋の音は鬱陶しく響く
鈍痛が瘤を盛り上げたから
見下ろす景色は一面の青黒い膿

病院が描かれた絵本の中で
弱々しく泣く嬰児のような
静寂と不吉の間で揺さぶられている

靴べらを久しぶりに使ってみた
踵にこびり付いていた赤土は
どこかで踏みつけた路地の亡骸

沈痛の涼しい鋼の笛の声が響く
その赤錆のポストに手紙を押し込んだ
波を打つ鉛板のような四辺形
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by betorium | 2005-10-18 00:13 |
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