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線香花火の煙に曵かれ
行く夏が低くたなびく
浴衣の裾あたり
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by betorium | 2004-08-31 00:01 |
薄墨

折紙を縦に流れる悲しみ
薄墨が傘の雫に透き通る
そして私は
休みをとる勇気も無い
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by betorium | 2004-08-30 00:43 |
雨音

雨音が沢音に溶け深緑
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by betorium | 2004-08-29 01:09 | 詩(読者選)
過去

ドブ川に投げ棄てられた自転車が
白骨化した人の屍
赤錆が血糊のように川底を染めていた
抜けて初めて気が付く
親不知の腐敗臭のように
確かな過去を僕は遅れて理解する
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by betorium | 2004-08-28 00:00 |
炊飯器

この静かな部屋に
炊飯器の米炊く音
ゴトゴトと
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by betorium | 2004-08-26 01:03 |
梢まで

執着の花
吹き散らしてくれた日常
さすった指の緩やかさは
この記憶の限りの行く先
梢まで
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by betorium | 2004-08-25 00:00 |
守る

ひとを守りたいという思いは
不思議なものだ
何にも守られずに
何よりも強く存在している
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by betorium | 2004-08-24 00:05 |
答え

尋ねた答えは
答えられる言葉は
いつかは消え去る記憶の
悲しみに
突き動かされたもの
そんなに短い一言では
言い尽くせる筈のない轍を
少し辿っただけの物語
誤りではないが
正しくもない
踏み締めた芝生が沈んでできた
ひとときの窪みの翳り
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by betorium | 2004-08-23 00:00 |
切手

青く不安に沈むもの
沢の流れに揺らぐ石
雨粒跡を運んだ切手
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by betorium | 2004-08-22 00:02 |
風切羽

今日は 床屋に 行きました
髪の長い 美人の床屋 床屋で肩を
揉まれました
右肩が かちんかちんと 言われながら
揉まれて 痛かった
帰りは 坂道を 下りました
とことこ 重力に 引っ張られ
歩きました
頭だけ 少し 涼しい
夕方を 歩きました
そうしながらぼんやり いつものように
つくりました


風切羽

滑車のオイルや 黒煙と
連れ立って飛ぶ 鳥の 稜線の
風切羽の 鋭さを


いつも 意味は よくわからないまま できて
あとから いろいろ 気が付きます
それで 少しだけ なおします
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by betorium | 2004-08-21 00:02 | 詩(読者選)