<   2005年 12月 ( 9 )   > この月の画像一覧
反射光

溶け出したそのなかみ
あてなく簡素でシミのような矢印
すべてが見えないようで
見せないようなただ黒い的に向かう

知らぬ間の風に吹かれながら
艶出しの布が光を吸い込んでいる
すこし震わせて渦巻き形の
虹をわずかに吐き出している

擦る方向は示されたが
どっちにしたって磨かれる
結局少しの光を浴びて
目一杯の反射光で的を照らすのだ
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by betorium | 2005-12-31 05:05 |
端子

足の裏とつむじにテスターの端子を押し付けて、
自分の部品の密接さを点検している、しばしば。
なぜしているのかは知りません。
地を這いながら多大と不満の中に人類がいます。
従いながら反発するフリだけの頭がある、たくさん。
なぜあるのかは知りません。
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by betorium | 2005-12-26 23:42 |
6.a'

騒音の下で交差する
臆病な覆い、6.a'
海に出れば現れる
訂正しないその日
国道上の星座、6.a'
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by betorium | 2005-12-24 21:20 |
鉛蓄電池

じっとしている
押さえつけている
鉛蓄電池の
これが闇の軽さ
硫酸の海を泳いで
やっとひとつ失った分
これが光の重さ
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by betorium | 2005-12-23 23:13 |
弁当箱

どこいくの?と、
梅干しが問いかける真っ昼間だとか
唐辛子が
期外収縮を促している夕方だとか
登り続けるてんとう虫、その星色の中に
あの弁当箱の匂いをおもいだしている
いってきます。と、
駆け出したあの朝のこと
真っ青な永遠の中へ
一緒に出掛けた玉子焼き
踏切色のあの焦げ跡のこと
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by betorium | 2005-12-17 22:12 |
温度

悲しい心が冷やされました
与えられなかった温度は理解されています
忘れられた寛大さは理解されています
ひやりと涼しい風が吹きました
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by betorium | 2005-12-15 08:35 |
風景

ふらつくかもしれなくて
尋ねるたびにおそれてる
たおれたってかまわないのに
かまわないのに足下に
くっきり浮かぶ人影の
誰も気づかぬ風景に
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by betorium | 2005-12-14 07:39 |
新しく思える事柄

わたしには語るべきことがなく
ただ並べて眺めているだけ
新しく思える事柄は
この雨のようにあるものだ
霧が応えて姿を変える
すべてもとからあったこと
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by betorium | 2005-12-11 11:28 |
貯蓄

歩き回る気泡
季節の貯蓄をすらりと切望したが
書き留められて完了した
よく調べるなら捨てられて
それでも花をし続ける
大気の厚みを測定中の
鏡の池の郊外で
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by betorium | 2005-12-10 03:12 |